犬を飼うということは、飼い主に喜びや幸福をもたらしてくれますが、それと同時に大変な責任が伴います。
初めて犬を飼おうとする人が抱く不安や疑問、そして犬を飼ったことを後悔しないように、犬を飼う際に注意すべきポイントや初心者が知っておくべき心構えなどを紹介します。
さらに、犬を飼うことによるリスクやその対策、飼い主が感じる犬との関係についても探っていきます。犬を飼うことに迷いや後悔を抱える人にとって、この記事が少しでも心の支えとなれば幸いです。
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犬を飼う初心者が知っておくべきこと
犬を飼うときに後悔しないためのポイント
犬を飼うときに後悔しないためには、慎重な準備と責任が伴うのだという理解がとても重要です。
犬を飼うことには経済面や時間面での負担が伴いますが、これを十分理解しないまま、ただ「かわいいから」「さみしかったから」という一時的な感情で飼い始めてしまい、後に後悔する人が後を絶ちません。
犬を飼うことによって、自分の生活がどのように変わるのか、どんな制約を受けるのか、そして必要な費用はいくら位かなど、犬を飼うことのマイナス面にも目を向けることが重要です。
これらについて事前に十分な情報収集を行い、それでも犬を飼う喜びのほうが大きいのだと考えられるなら、犬にとっても飼い主であるあなたにとっても充実した幸せな生活を送れることでしょう。
犬を飼う人が知っておくべき心構え
犬が与えてくれる癒やし効果は、飼い主の心身にとって良い影響を与えてくれますし、日常のストレス解消にもとても効果があります。
一方で犬を飼うことは喜びや楽しさだけでなく、ストレスや不安を感じることもあるのだということを忘れてはいけません。
トイレの世話、食事の用意、無駄吠え、病気に対する不安など、すべてが「かわいいから許す」とはいかないものです。その都度ストレスを感じたり不安な気持ちになるのは仕方のないことであり、犬を飼う以上避けられないのだと理解しましょう。
そして、なにより最大のストレスであり、どんな犬を飼っても絶対に避けられないのが、彼らとの別れです。
彼らの寿命は飼い主のそれと比べて、とても短いのだということを理解しましょう。飼い始めは多くの場合仔犬だと思いますので、そんな別れが来るなんて想像ができないかもしれませんが、必ずおとずれるのです。犬を飼ったことのある経験者のうち、「別れが辛いから、もう二度と犬は飼わない」という人がなんと多いことか。
多頭飼いをする人の多くは、この悲しみを和らげる(分散させる)のが目的なのかもしれません。
働きながら犬を飼うメリットとデメリット
一人暮らしでさみしいから犬を飼いたいと考える人も多いでしょう。
この場合飼い主の多くは仕事を持っているでしょうから、その間は犬をひとりぼっちにさせておくことになりますので、家族が家にいる場合と違い、不安やストレスもかなり多くなります。
犬は本来集団生活をする動物ですので、お留守番は苦手です。小さいころから慣れさせることである程度は克服できますが、仕事で帰りが遅くなったりすればやはり不安になります。
犬にとってお留守番は大きなストレスであることは忘れてはいけません。
一方で犬は一人暮らしのさみしさを紛らわせてくれる掛け替えのない存在にもなってくれます。これが働きながら犬を飼う最大のメリットでしょう。
飼い主の帰りを全力で歓迎してくれる犬の存在は、すべての仕事のストレスを忘れさせてくれます。
「犬に寂しい思いをさせるから、一人暮らしで犬を飼うべきではない」という人もいますが、私は必ずしもそうは思いません。
しっかり訓練をし、留守番が長時間におよぶ場合などは、必要に応じて誰かに預けたり、ペットシッターなどのサポートサービスを利用することなどでデメリットを克服しましょう。
犬を飼うリスクと対策
「リスク」というと少し大げさかもしれませんが、飼い始めてから「こんなはずじゃなかった」「こんなに大変だとは思わなかった」ということが少なくありません。
犬を飼おうか迷っている人はチェックしてみてください。
犬を飼う費用について
犬を飼うことには、経済的な負担が伴うことを忘れてはいけません。
一概には言えませんが、年間20万円から30万円程度が平均的な費用です。仮に寿命を14年とした場合、生涯費用は280万円から420万円かかるということです。車が買えますね。
これはあくまでも一般的な金額で、小型犬か大型犬か、トリミングが必要な犬種かなどの犬のタイプによっても異なります。
細かくは別の記事で紹介しますので、ここでは簡単に必要な費用にはどんなものがあるのかを見ていきましょう。
犬を飼うために必須の費用
- 食費
- 狂犬病予防接種代(年1回の接種が義務)
- 医療費(保険代)
- 基本的な飼育用品(首輪やハーネス、リード、食器等)
犬種や飼育環境等によって異なる費用
- 混合ワクチン代(ドッグランなどの施設では接種証明書が必要なことがほとんど)
- グルーミングなどのケア用品代(ブラシ、シャンプー等)
- トリミング代(プードル等のシングルコート犬は必須)
- トイレシート(屋内で飼う場合はほぼ必須)
- お留守番時の冷暖房費用
- ペットホテルやペットシッター費用
その他の費用
- 去勢、避妊手術費用
- 訓練やしつけクラスの参加費用
- 洋服代
- ベッドやクレート代
- おもちゃ代
ここに挙げたモノはすべてが必須というワケではありませんが、ほとんどの場合必要なものと思っていいでしょう。犬種や大きさによっても経済的な負担が異なりますので、犬を飼う前に十分な計画を立てることが必要です。
犬を飼うことによる時間の制約
規則的な生活をするようになるという意味ではむしろメリットと言っていいかもしれませんが、生き物を飼う以上当然時間に縛られます。
まず、なんと言っても朝はゆっくり寝てられません。朝食の用意をしなければなりませんし、それをさぼろうとしても起こしに来たり騒いだりします。
犬種にもよりますが、毎日のおさんぽも必須ですので、1日のうち30分から1時間程度は必要です。仕事がある人は早朝や仕事が終わったあとの夜に行くことになるでしょう。
本来さんぽ(適度な運動)が必要な犬種なのに、時間がないからさんぽには連れて行かないというのは一種の虐待です。
どうしてもさんぽができないという場合はペットシッターなどを利用しましょう。
さんぽの時間も取れず、ペットシッターにも預けられないというような人は犬を飼うべきではありません。
その他、トイレの世話、ごはんの用意、そして遊んであげること(飼い主が遊んでもらってるとも言えますが)なども結構時間が取られます。
犬を飼うことによる行動の制約
私が一番感じたのが家族旅行にいけなくなったことです。
最近ではペットOKの宿も増えてきたので、一緒にでかけることもできますし、それはとてもたのしいものです。
しかし海外や長距離移動が伴う旅行はなかなか一緒に連れて行くことはできませんし、犬にとっても苦痛でしょう。
どうしても置いていかなくてはならない場合はペットホテルに預けることになりますが、あまり長期間あずけるのも心配です。
結局我が家ではほとんど旅行に行かなくなりましたし、行く場合も誰かひとり残ることが多くなりました。
旅行等で外泊をしなかったとしても、通常より長く留守番をさせるのは犬にとって大きなストレスになります。家族で外食に行く場合も食事のことなどいろいろと気を使います。
犬を飼うことによる環境の制約
環境と聞いてもピンとこないかもしれませんが、住環境、つまり家やそれに付随する家具などのことと考えてください
犬を飼い始めてから気づくことはあまりないと思いますが、賃貸の場合はペット不可の場合も多いです。つまり引っ越しも制限されます。
フローリングなど滑りやすい床は、多くの犬種にとって腰などに悪影響を与えると言われていますし、一方でカーペットや畳は犬が粗相をしたときなど、掃除が大変です。
最近ではフローリングを滑りにくくするペット用のコーティングなどもありますが、非常に高額ですし、そもそも賃貸では勝手にできません。
2階建て住居の場合、小型犬は自分で階段を昇り降りできなかったり、老犬になって昇り降りができなくなって犬の行動範囲が制限されることもありますので、結果として飼い主の行動範囲も影響を受ける場合があります。
犬との生活を充実させ、けして後悔しないようにするために、犬を飼い始める前にこれらの制約が生じることを十分に理解しましょう。
犬を飼うことを後悔し始めた時の解決策
これは非常に重い問題です。最悪のパターンが飼育放棄ですが、これだけは絶対にやってはいけません。
犬を飼うことを後悔し始めた時には、まず自分自身と犬との関係を見つめ直すことが重要です。コミュニケーションやトレーニングを通じてお互いの信頼関係を深めることで、適切な解決策を見つけることができるかもしれません。
それでも解決できない場合は自分が犬の生活に合わせるしかないのです。その覚悟が無い人は犬を飼ってはいけません。
とはいえ不測の事態(飼い主自身の健康問題など)もあり得ます。この場合も安易に飼育をあきらめるのではなく、知り合いや専門家、保護施設などに相談しましょう。
犬を飼う覚悟を決めるためのチェックポイント
自分は本当に犬を飼うことができるのか、その覚悟があるのかをチェックしてみましょう。
- 犬のために年間20万~30万円の費用を負担できるか
- 犬の健康を守るために必要な予防をしたり、適切な医療を受けさせられるか
- 食事やさんぽなど、犬の生活に自分の生活リズムを合わせられるか
- 住居や家具などを犬優先にできるか
- 旅行や外泊などをがまんできるか、または犬を預けられる環境があるか
- どんなことがあっても絶対に最後まで飼い続ける覚悟があるか
- 必ず最後の別れがくることを理解しているか
ひとつでも無理な項目があれば犬を飼うのはあきらめましょう
まとめ
「せっかく犬を飼おうと思って幸せな気持ちになっているのにイヤなことばかり言いやがって」と思ったかもしれませんね。
しかし、こういう記事を読んで情報収集しようという人は心配ないでしょう。本当に無責任な人は、そもそもこういう記事を読もうとすら思わないですから。
犬を飼うことで後悔しないために一番大事なのは十分な情報収集と正しい知識です。
記事だけでは十分ではないかもしれません。ぜひ、引き続き情報収集を行って、犬との生活に必要な正しい知識を身につけてください。